禁断のお茶会
「ああ、やっぱりあんたエリーゼだったんだ。今はすごく有名だよ。玉の輿ってことで」

長いブロンドの髪を一つに束ねた女性が言った。その猫のような目は好奇心で満ちている。

「あたしはシャーロット。パン屋をしてるよ！こう見えて元不良娘さ」

シャーロットが自己紹介を終えると、その隣に座っているこの中で一番背が高いであろう女性が口を開いた。雪のように肌は白く、目は深い青色をしている。

「私はナターシャ。占い師。仲良くしてね？」

にこりとナターシャは微笑んだ。

「私は、ベル。家は鍛冶屋……です」

続いて自己紹介をしたのは、どこか怯えたような表情の女性だった。俯いていて誰とも目を合わそうとしない。

「私はルナ。職業は……秘密」

紅茶に口をつけながら、露出度の高い胸元が大きく開いたドレスを着た女性が言った。

これで、自己紹介は全て終わった。

「あの、皆さんも同じように手紙をもらったんですか？」

エリーゼがそう訊ねると、他の者たちはテーブルの上に手紙を置く。それはエリーゼが貰ったものと同じ、漆黒の手紙だった。
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