禁断のお茶会
「これって、本当に魔女の手紙なんでしょうか?私たち……呪われるなんてこと……」

ベルが体を震わせる。ナターシャが口を開いた。

「ここがどんな場所か、私は知ってるわ。ママから小さい頃に聞いたの」

ナターシャは微笑んでいるが、目は笑っていない。エリーゼに緊張が走る。

「ここは何なんですか?」

ルナが訊ねると、ナターシャは花のような笑顔を見せた。

「ここは復讐について話し合う場所って聞いたわ!だから、ここにいる人は誰かを憎んでいるのよ!」

なぜか嬉しそうにナターシャは話す。

エリーゼは考えたが、自分が憎んでいる人などわからない。しかし、他の五人は違うようだ。表情が強張っている。

「そ、そんなことあるわけないじゃないですか!とりあえず、今はお茶会を楽しみましょう?」

イザベラが紅茶のカップを手に取る。

「そ、そうだな。じゃあケーキを分けるよ」

シャーロットがみんなにケーキを配る。

謎のお茶会は、夜明けが近くなるまで続いた。みんなと話したことはたわいもない話だったが、エリーゼは何かを救われた気がした。
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