禁断のお茶会
「エリーゼ……」

ルナは少し迷ったような表情で、エリーゼの名前を口にした。

「どうしたの?私たち、昼間に会うのなんて初めてね」

エリーゼは微笑みながらルナに近づく。ルナは俯き、エリーゼから顔をそらした。

ルナの反応にエリーゼは戸惑う。

「どうしたの?」

ルナは震える声で言った。

「……聞いちゃいけないことを、聞いちゃった……」

ルナはエリーゼの手を引き、広場の方へと歩き出した。



広場では、多くの村人たちが話している。その内容を聞いて、エリーゼの体が震えた。

強い怒り、悲しみ、嫌悪がこみ上げる。そして……エリーゼが初めて感じる感情が沸き起こった。

すぐにその感情の名前を、彼女は知る。

それが、憎しみだということを……。



その日の夜、エリーゼは泣きながらそのことを話した。

「一緒に復讐しよう…!!」

イザベラの言葉にエリーゼは頷く。そして、復讐の準備をみんなは始めた。
< 19 / 23 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop