森の妖精と団長さん
ぐっすりと眠る綺麗なプラチナブロンドの髪をひと撫でする。
「エマさん、ありがとうございます。」
「いいえ、それは私の方です。ウィルから聞きました。私を助けに来てくれたって。」
こんな貴族でもない、平民の私を王宮の騎士団が助けに来てくれた。
ただそれだけで嬉しい。
「それに、私のせいでこんなことになったんです…せめて薬師の仕事はしないと、私が悔しいので。」
何も出来ず、また何も知らなかった私
「もう落ち着いたので、大丈夫だと思います。シエルさん側にいてください。」
何か言いたそうなシエルさんを無視して部屋から足早に出る。