森の妖精と団長さん
ルカたちが早急にラティモアに向かった次の日
2度目となる花嫁候補者と王子との食事会が開かれる。
「カイ、今日はよろしく頼むよ。」
「お任せください。」
ルカたちがいないため、表にはあまり出ない王族付きの護衛で僕についてくれてるカイを食事会に連れて行くことになった。
とはいえ、王族付きの護衛の存在は知ってると思うけど、誰がそうなのかは知られていない。
だから、陰からこっそりしてくれると思うけど。
「ラティモアのことが知られないように、花嫁選びを計画通りに進めないといけないなんてなー…エマちゃん大丈夫かなぁ。」
「貴方様はいつも通りにしてれば良いのです。彼女のことはルカ様がきっと救い出すでしょう。それは、貴方様が1番存じているはずでは?」
フッと笑みを浮かべるカイ
「そうだね。ルカのことは僕が1番知ってるよ。エマちゃんに会った時からぞっこんだってこともね。」
エマちゃんのことを無意識だろうけど、ずっと目で追ってるし、エマちゃんが矢で射られた時も、仕事もろくにせず、ずっと側で目が覚めるのを待っていた。