森の妖精と団長さん



……


「あ!団長!!目ぇ覚ましました!!」


「ルカ!!分かるか!?」



知らない場所で、シエルとウィルが俺を見て騒いでる。


「本当に良かった…1週間も眠っていたんだよ。」


1週間…

!!


「あいつは!?」


勢いよく体を起こせば、全身がひどく痛む。

呆れるシエルに体をベッドに倒されながらみんな無事だと聞く。





「そうか、ならいい。ロイドはどうした。」


「ロイドは私が王宮に連れて行きました。レーガン侯爵家の処分は王とコウ王子に任せています。そして、エマさんには…」


「私が責任を持って真実を伝えました。」


落ち着いた雰囲気のメイドがやってくる。


「お初にお目にかかります、メイドのセアと申します。ジル様よりシキ様、及びエマ様を守るよう命じられておりました。」


王と同じくらいの年齢で、漂う雰囲気がしっかりしている。


「私も知り得なかった、お2人の真実…それを見つけてくださり感謝致します。私は、シキ様を捕らえられ、エマ様を逃すことで精一杯でした。」



「だが、ここに残り、シキを見つからぬよう守りつつ、エマにはたくさんの知識を蓄えさせた。立派なメイドだ。」


そう言うと深々と頭を下げるセア





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