森の妖精と団長さん
「!?!?」
お、王子!?
「いい反応するな〜!可愛いね。」
「いやいや!え…本当ですか?」
「改めて、僕はワイルデン国第1王子コウ・ワイルデンと申します。」
優雅に挨拶する王子に呆然となる。
「お嬢さんのお名前は?」
は!!王子に名乗らせて私はしないなんて失礼だ!
「エ、エマ・アスランと申します。」
「エマ、か。可愛い名前だね。君にぴったりだ。」
スッと胸に染みる。こんなに嬉しい言葉はない…
王子にとっては何気ない返しだろう。
でも、両親のことは何も覚えてない私だけど、名前だけが唯一両親が私を愛してくれていた、私には両親がいて2人と繋がっている証だと思っていた。