森の妖精と団長さん



「そんなことはいいからさっさと行け。」


私の肩にかけてあった王子の上着を剥ぎ取り、王子に押し付けて行くように促す団長さん


「あれ、なんだか珍しい反応?」

「違う。早く行け。」


「つまらない男だね。エマ!またどこかで会おう!」


「はい!!」


素敵な笑顔で大きく手を振ってくれる王子に私も大きく振り返していると




「いつまで手振ってる。」

グイッと肩を掴まれ団長さん側に寄せられる。

「ちょ、ちょっと、」

いつのまにか私の肩には騎士団の上着がかけられていた。


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