森の妖精と団長さん
「あの…、私はいてもいいんでしょうか?」
「もちろんですよ。私とルカの2人でお茶させるおつもりですか。」
ちらっとルカさんを見れば黙ってシエルさんの淹れる紅茶を待っている。
まさかルカさんまでいるとは思わなかった…。
「ところでエマ様、お仕事には慣れましたか?」
「あ、はい!皆さん元気なのであまり治療はありませんけど…エリックから教わることがたくさんあります!」
私が笑ってそう言うと、シエルさんは嬉しそうにしてくれる。
「シエルさんたちも大変なんですか?花嫁候補の方が10人こちらに来ていると聞いたので。」
「うーん、まぁ、そうですねー。いろんな意味で大変ですよ。ねえ、ルカ?」
「…別に、放っておけばいい。」
??
苦笑いするシエルさんに何かあるのかなと遠巻きに感じた。
「ルカ!ここにいたのね!!」
ゆったりとした時間が流れていたところに突然響いた高く弾ける声
びっくりして声のした方を向けば、露出度の高い真っ赤なドレスを身につけた女性が私たちのいるテーブルに向かって来た。
近くで見るとドレスから溢れんばかりの胸にパッチリとした瞳
少し気が強そうだが、美人なのは間違いない。