森の妖精と団長さん
テーブルを囲むのは王子とリリーさん、ミラさん、ルカさんとシエルさん
王子の両隣には花嫁候補のお2人が、リリーさんの反対隣にはルカさん、ミラさんの反対隣にはシエルさんが座っている。
周りに立っている私たちは邪魔じゃないのかなと思いつつもどうすることもできないので、賑やかな声を聞きながらどこを見てればいいのか分からず、視線を周りの植物に彷徨わせる。
「えー!王子とルカ、シエルは幼なじみなんですの!?」
「そうなんだ。歳は俺が4つ上なんだけど。」
「それでどことなくルカ様やシエル様からも気品を感じるのかしら!」
へぇ、幼なじみなんだ…。楽しそうに聞こえる会話を聞き流せず、聞いてないフリしてこっそりと聞き耳を立てる。
それに、ミラさんの言ってることは私も感じる。
王子はもちろんだけど、騎士団の団長や副団長にも気品て備わるんだなーなんて思ったことがあった。