森の妖精と団長さん
私なんてことを!!
真っ赤になってるであろう顔を隠して、ルカさんと慌てて距離をとる。
3人掛けのソファーに2人でいるため、1人分ほどしか距離をとれなかった。
「おはようエマ。だいぶ眠ってたみたいだな。」
「すみません。ルカさんはお仕事していたのに、私いつのまにか寝てたなんて…、」
!!
な、名前で呼んだ!?
エマって言ったよね?私の勘違い??
私の高鳴ってる胸とは反対にルカさんは静かに続ける。
「いや、別にそれは構わん。それより、聞きたいことがあるんだが。」
「はい…、何でしょうか。」
こうやってルカさんとちゃんと話すのは初めてかもしれない。
「エマは森に住んでて、そこでシエルたちと会ったんだよな?」
「はい。」
「何でエマは森に住んでいた?ここに来るまでどうやって生活してた?」
まっすぐ目を見てくれるルカさんの瞳は真剣そのもので、私もルカさんに自分のことをちゃんと話そうと決意した。