森の妖精と団長さん



「これは…」


「時間かかったけど、ここから核心にたどり着いてみせます。」




『第4代ラティモア辺境伯

事故死とされているが実際は殺害された』







「現在のラティモア辺境伯領の現状とこの情報は関係なしとは言い切れません。」


「そうだな。それにレーガン家の長男がそこを引き継いでいるのも気になる。」


「そこが一番の謎だよな。何故自分の公爵家ではなく国境付近の辺境伯となったのか。」



はあ…とため息がもれ、無意識に部屋の隅にあるソファーを眺める。


最近はそこに退屈そうにしながらも、外を眺めて微笑んでいるエマがいた。



あいつの意思で出て行ったのかは分からないが、勝手に居なくなるとは非常識だ。


ザワザワする気持ちを無理に無視して今すべきことをこなしていく。






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