森の妖精と団長さん
結局、今日はこのドレスを着せたかっただけらしく、式はまた今度らしい。
ドレスの格好のまま再び連れられ今度は新しい部屋に案内される。
「晴れて僕の花嫁となったエマの部屋だよ。」
前の部屋とは比べ物にならないくらいの大きさと豪華さ
金が多く施されており、キラキラ光っている。
「ここは僕の私室なんだ。今日からは君の私室でもあるよ。」
腰を引き寄せられ、そのまま顔が落ちてくる。
!!
胸を押し返すが、力が強く敵わない。
しばらくそのまま口づけされ、離れていく。
「僕はロイド・レーガン。よろしくね、私の愛しきエマ」
初めて聞く彼の名前など耳に残らず、ただ初めて感じた唇の感触に涙が止まらなかった。