森の妖精と団長さん
ラティモア領主?
「どういうこと…?」
「僕はこの領地の領主、偉いんだよ?だから、エマは誰にもやらない。」
鋭くなる視線にぞくっとなるのを感じた。
ロイドが私を連れて広間を退場しようとした時
ガコン!!
広間のドアが勢いよく外れた。
騎士たちは騒然となり、私も何事かとビクつくが、光に照らされたあのプラチナブロンドが見えた時、抑えていた気持ちが涙となって溢れた。
「ロイド様!王宮の騎士団です!!」
騎士の報告を聞いたロイドは私を力の限り引っ張り奥へ走り出す。
「待て!!」
久しぶりに聞いたあの声に振り返るが、既にお互いの騎士で見えなくなっていた。