愛の、愛の、愛の嵐
ってまたうっとりしてる場合じゃない。

こうしてる間にも

彼はどんどん遠くへ行っちゃう。

ええい、

無いアタマ使ったってしかたないわ。

行動あるのみよ。

幸い、電車は快速で〇〇駅まで停車ナシ。

先回りじゃい! 

アタシは脱兎の如く駆け出すと

駅の階段三段飛ばしで駆け上がり、

改札口の駅員に無用の切符を投げつけ、

うろうろだらだら構内歩いてる

オヤジや制服のガキどもを突き飛ばして

駅のロータリーを目指す。

後ろから幾人もの怒鳴り声。

知るかボケ。

ロータリーに出ると

そこに停車している客待ちタクシーの

開いたドアめがけて

勢いのままアタマからヘッドスライディング!

やべ、

さすがにアタシちょっとテンション上がりすぎ。

落ち着け、マミコ。

あわてるこじ○はもらいが少ない。

ああでも落ち着かないっ。

早く彼に会いたいのっ!

もっふぅん。

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