愛の、愛の、愛の嵐

「運転手さん、〇〇駅まで全力疾走! 

 とっとと出しちゃって!」


それだけ叫ぶとアタシはシートに顔をうずめ、

彼の顔を思い浮かべた。

彼の顔は驚くほどはっきりと再生された。

シートは臭かったけど気にならなかった。

やわらかそうな、少し茶色がかった長めの髪。

ちょっと神経質そうな切れ長の目。

驚くほど長かったまつげ。

それからしゅんと伸びたお鼻。

薄いくちびる。

すべすべの、なめらかな肌・・・


う、ううううう~。




 ステキすぎるぜっ!!!!!!

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