愛の、愛の、愛の嵐
何が何でも、彼を見つけ出してやるっ。

アタシは決意を新たにするの。

〇〇駅で降りる人ってめちゃ多いけど、

そんな中どうやって彼見つけ出せばいいのか

良いアイデアなんて

まだひとっつも浮ばないけど、

でもアタシは全然動じない。

なぜならアタシはアタシを信じるから。

生まれ変わったアタシの力を知っているから。

このクソッタレで汚くて

醜くてツマラナイ世の中に、

それでも生きてく価値のある

強く美しい物があるってことを知ったから。


 ん? 


ここでようやくアタシは気がつく。

この車、全然動いてる気配無いんですけど。

がっばと顔を上げて窓を見る。

見慣れた街並みがあって

バス停が見えて、

あ、あれ中学ン時仲良しだったミコちゃんだ。

うわーアカヌケタね

アカヌケタっていうか

ヤリマンオーラ全開じゃん

昔は黒ぶちメガネだったのに・・・

ってこれひとつも動いてないじゃない!
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