愛の、愛の、愛の嵐
ダチョウ倶楽部の竜ちゃんバリにそう怒鳴ると、

運転手さんが身を乗り出して

ゆっくりと顔を覗かせた。


「着いたぞ、オネエチャン。
 このタイムなら充分間にあっただろ」


え? 

あわてて外を見る。

〇〇駅だ。

着いてる!

カチャっとドアが開く。


「さ、急ぎな」


運ちゃんやるじゃん、サイコー。

飛び上がりかけてアタシはふと我に帰る。

料金。

メーターは? 

チーン5600円。

ハイ、足りません。

ヤッベ襲うか?

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