愛の、愛の、愛の嵐
「なあ、今度そいつウチラにも紹介し・・・」


みなまで言わせず

アタシはモドキの鼻っ柱に右ひじを叩き込んだ。

不意を衝かれたモドキが

ハデに鼻血を撒き散らしながら地面に倒れる。

残りの馬鹿は

いちだんと凄みを増したバカヅラで突っ立っている。

何が起こったのかわからずに

アタシとひっくり返ったボスを交互に見ている。

アタシはゆっくりと息を吐き、

これから起こるであろうバトルに備える。

決まった。

くだらない日常なんて

こいつらにくれてやる。

明日もあさっても知るかっ。

いま本当にしなくちゃいけないことが

アタシには見えている。

それを邪魔するものは、蹴散らすのみ。


「てめぇ・・・シャレんなんねーぞ・・・」


 地を這うような低い声が聞こえた。
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