愛の、愛の、愛の嵐
そうこうしてるうちに

ってゆーかなんもしてないけど、

エレベーターは人の気も知らず

勝手にずんずか昇っていき、

チーン! 

プシュー

と扉が開けばハイ、

目の前は出川。

ガラス張りの自動ドアの向こうでは

たくさんの人が忙しそうに

てんやわんやしてる。


ヤバイヨ。


アタシが立ちつくしてると

こらえ性の無いエレベーターが

痺れを切らして扉を閉じようとした。

アタシはその扉を両手でこじ開ける。

ええい、腹括れ。
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