愛の、愛の、愛の嵐

数分後。

なんとか落ち着きを取り戻したアタシは

さっきの発言を力ずくでなかったことにし、



暴漢に襲われていた自分を助けてくれて

そのまま名も告げずに去っていった恩人を探している



というストーリーを

身振り手振りとSEをつけながら力説していた。

数分に及ぶ寸劇を

楽しそうに見ていたお姉さんは

話し終えて肩で息するアタシに

ステキな笑顔でこう言った。
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