大好きになったのは先生でした。
「……最悪。」




机に顔を伏せて呟くと、美萌と美桜に"ドンマイ"と言われる。




「梨王、実行委員頑張ってね!三枝先輩にはあたしが事情話しておいてあげる!」




そう言って美萌は逃げるように教室から去っていく。




「美萌の薄情者ーー!!」




というあたしの悲痛な叫びは当然美萌に届くはずもなく、決まってしまったものは仕方が無いのであたしは空き教室に向かう。




空き教室に着き指示された席について担当の先生がくるのを待つ。




「遅くなりました。体育祭実行委員を担当する岬です。」




体育科の教師ということもあって担当は岬先生だった。




各クラスの実行委員たちも挨拶が終わり、来週までにやらなきゃいけないことの役割分担が書かれたプリントが配られて委員会が終わる。




プリントを見るとA組の担当は体育祭で使う道具の数を数える、というものだった。




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