恋のキューピッドは怪獣でした!
(嘘~…)



連れて行かれたのは、とても日当たりの良い部屋。
広さは8畳くらいかな。
部屋にはうちの倍くらいの大きさのテレビがあり、縁側に小さなテーブルと椅子がある。
大きな掃き出し窓からは、素敵なお庭の景色が見える。
やっぱりここも旅館だよ。



「ここ、本当は客間なんだけど、住み込みの家政婦さんにはここを使ってもらっている。
向かいの部屋が、今休んでる手島さんの部屋だ。
あ、風呂とトイレは、廊下を出た先だから。
もしくは、離れだな。
離れには風呂がないから、こっちまで来ないといけないんだけど…」

「あ、あの…ここで構いません。」

構わないっていうか、ここが良い。
うちは日当たりが悪くて、しかも窓を開けたらすぐに向かいのマンションで息苦しいったらないんだもん。
こんな部屋で眠れたら、目覚めもすごく気分が良さそう。



「何か必要なものがあったら言ってくれ。」

「は、はい。」

「じゃあ、とりあえず、めしでも食おう。
今日は何もないから、何か店屋物でも取ろう。」

「はい。」

そういえば、そろそろお腹も空く頃だ。
今日はいろんなことがありすぎて、食事のことも忘れてたけど…
思い出した途端に、なんだかお腹がすいてきたよ。
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