恋のキューピッドは怪獣でした!
「い、いたっ!!」

「何やってるんだ…?」

史郎さんは、呆れたような顔で私を見てた。



「えっと、えっと…わ、私、意味が分からないんですが…」

「どういうことだ?なにがわからない?
付き合ってるんだから、結婚の話が出てもおかしくないだろ?」

「えーっ!?だ、誰と誰が付き合ってるんですか?」

「ふざけてるのか?
俺と君に決まってるだろ?
毎週、こうやってデートもしてるし。」



え?
え?
え?



これって、デートだったの?
じゃ、じゃあ、史郎さんは私のことが好きだったの?
そんなはずない!
私みたいにうんと年上で、何の取柄もないおばさんを好きになる道理がない。



「で、でも…し、史郎さんとは年も違いますし…」

「年上だってことを気にしてるのか?
たった3つくらい、なんでもないだろ?」

「……え?3つ??」

なに、なに?史郎さん、もしかして計算が苦手とか?
って、そんな簡単な引き算も出来ないの?



「確か、今、39だって言ってたよな?
俺は36だから、3つ違いだろ?」



えーーーっ!
なんですと、36!?
誰が36ですと??
全然そんな年に見えないんですけど~!


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