恋のキューピッドは怪獣でした!
(あぁ、美味しかった!)



出前してもらったカツどんは、衣がサクサクでお肉はジューシーでとても美味しかった。
しかも、おごり。
年下におごってもらうのはちょっと気が引けるけど、ま、今回は甘えておこう。
だって、こんなに大きなお屋敷の人なんだもん。



食事をしながら、私達はお互いの自己紹介をした。
彼の名前は、三浦史郎さん。
驚いたことに、彼はこの広いお屋敷に一人で住んでるらしい。
ご両親はなぜいないのかとか、どんな仕事をしてるのかとか、いろいろ気になることはありつつも、最初からあまりプライベートなことを聞くのもあれかなと思って、詳しくは訊かなかった。
史郎さんも、特に私に質問はしなかった。



「今夜はどうする?家に戻るか?」

「え?いえ…家には明日の朝帰って、必要なものを持って来ます。」

って、初対面の人の家にいきなり泊まるっていうのもどうかと思うけど…
でも、これから家に帰ったらずいぶん遅くなるし。
うちは駅からけっこう遠いから、夜は怖いんだよね。
それに、とりあえず面倒くさい。



「そうか、もしなんか必要なものがあれば、近くにコンビニがあるけど案内しようか?」

必要なもの?
あ…着替えの下着とか、持って来てないもんね。



「はい、じゃあ、お願いします。」
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