恋のキューピッドは怪獣でした!
コンビニまでは歩いて5分程の道程だった。
買い物に行ってないから、明日の朝、食べるものが何もないってことで、史郎さんもあれこれ買い物をしていた。
ふたりで並んで歩くっていうのも、なんとなく気恥ずかしいもんだね。



「ここをまっすぐ行ったら、スーパーがあるんだ。
でも、歩いたら20分くらいかかるから、タクシーで行けば良い。」

さすがお金持ちは言うことが違うな。
スーパーにタクシーで行けとは。



「あの…自転車はないんですか?」

「自転車?
ないけど…必要なのか?」

「スーパー行くのにタクシーはもったいないと思うので…」

「……へぇ……」

薄暗くて良く見えなかったから、史郎さんがどんな顔でそう言ったのかはわからない。
あれ?私…何かおかしなこと、言った??
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