恋のキューピッドは怪獣でした!
「と、とりあえず、お金は新聞紙でくるんで引き出しの奥に隠しておきました。」

「そう、まぁ、好きにしといて。
じゃあ、風呂に入るから。」

「あ、おやすみなさい。
明日とあさっては仕事に行きますが、食事の準備はしますから。」

「明日はゆっくりするから、出かける前に朝ご飯作っておいてくれるかな?」

「了解です。」







(そう言われてもなぁ…)



片付けを済ませて部屋に戻り、さっきのことを思い返していた。
史郎さんは、あんなこと言ったけど、やっぱりお金のことはちゃんとしとかないといけないような気がする。



(そっか、勝手にする分には自由だよね?)



私は、また台所に戻り、引き出しのお金を数えた。
お札は168万円あった。
それと今日の自転車代の残りの6500円があるから、合計1686500円だ。
そしてまた部屋に戻った私は、そのことをノートに書き、自転車のレシートを貼り付けた。
毎日こうしておけば、ここを去る時にもすっきりした気分で去れるはず。
あ、明日は百均でお金を入れとく袋を買って来よう。
あと、小銭入れも。
そういえば、引き出しには小銭は全然なかったけど、なんでだろ?


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