恋のキューピッドは怪獣でした!
*
「もうっ、私はモンシェリのケーキが食べたかったのに…」
手島さんはぶつくさと文句を言いながら、ケーキを口に運ぶ。
早い方が良いだろうと思って、私はスーパーではなくコンビニに行ってショートケーキを買って帰ったのだけど、手島さんはスーパーの地下にあるケーキ屋さんのケーキが食べたかったらしい。
それならそうと、最初からはっきり言えっつーの!
しかも、コーヒーが冷めたからまた入れなおせとか言うし…
なんて厚かましい人なんだ。
「私がいた頃は、もっとなんでもちゃんとしてたわ。
このコーヒーだって、インスタントでしょ?
私はちゃんとコーヒーメーカーで作ってたのよ。
ほら、そこにコーヒーメーカーがあるでしょ?」
だって、史郎さんは特にそんなこと、何も言わなかったし。
「あんた、一体、どこの紹介所から来たの?」
紹介所って?
あ、家政婦紹介所のことか…
「私は、ある事情で、史郎さんに頼まれて家事をやってるだけです。」
「史郎さん?」
「え?はい、史郎さんですけど…」
「あんた、ご主人のことを『史郎さん』なんて呼んでるの?」
「え……はぁ、まぁ……」
何、なに?
『史郎さん』って呼んじゃだめなの?
「もうっ、私はモンシェリのケーキが食べたかったのに…」
手島さんはぶつくさと文句を言いながら、ケーキを口に運ぶ。
早い方が良いだろうと思って、私はスーパーではなくコンビニに行ってショートケーキを買って帰ったのだけど、手島さんはスーパーの地下にあるケーキ屋さんのケーキが食べたかったらしい。
それならそうと、最初からはっきり言えっつーの!
しかも、コーヒーが冷めたからまた入れなおせとか言うし…
なんて厚かましい人なんだ。
「私がいた頃は、もっとなんでもちゃんとしてたわ。
このコーヒーだって、インスタントでしょ?
私はちゃんとコーヒーメーカーで作ってたのよ。
ほら、そこにコーヒーメーカーがあるでしょ?」
だって、史郎さんは特にそんなこと、何も言わなかったし。
「あんた、一体、どこの紹介所から来たの?」
紹介所って?
あ、家政婦紹介所のことか…
「私は、ある事情で、史郎さんに頼まれて家事をやってるだけです。」
「史郎さん?」
「え?はい、史郎さんですけど…」
「あんた、ご主人のことを『史郎さん』なんて呼んでるの?」
「え……はぁ、まぁ……」
何、なに?
『史郎さん』って呼んじゃだめなの?