恋のキューピッドは怪獣でした!
どうしよう!?
やっぱり降りた方が良いよね?



「あ、あの…わ、私……」

「……なにか?」



射るような視線に、私は思わず何も言えなくなってしまって…



それに、この人……
良く見ると、けっこうイケメンじゃない?



そんなことを思ったら、今度はなんだか恥ずかしくなって来て…
そう…恥ずかしいことがこれまた恥ずかしい。
だって、この人は明らかに私より年下。
多分、25~6かな?
つまり、私より一回り程も年下だってことなのに、そんな人にドキドキしてしまうなんて、私って、もしかして、痛いおばさん…!?



「……どうかしたのか?」

「えっ!?…い、いえ、何も……」



全く、何やってるんだ、私…
こんな若い子にドキドキして…
長い間、恋愛とはかけ離れた生活してると、なんかおかしくなっちゃうんだな。
この人は私のこと、ただのおばさんとしか思ってないのに。



あ、そんなことより、早く降りなきゃいけないんだった。
でも、なんて言おう…?
それに、降りてしまったら、来月からの仕事にはありつけない。



(どうしよう??)


< 9 / 136 >

この作品をシェア

pagetop