俺のまさかの溺愛狂想曲
ウッヒヤッヒヤー、やばくない。
旨そう。
n ~n
おいひーオイヒ~ お.い.すうぃーいっ。
下手な親父ギャグを入れながら一人
大盛り上がり。
足をバタバタさせたり
首を大きく縦に振ったり
ヨコにふったり。
店のスタッフの雪菜は、本当に可
愛らしい客だと思った。
すると突然彼女はカウンター目掛けて
全速力で走って来て小さくなった。
外を見ると背の高いイケメンが
カウンター
に向かって入ってきた。
鼻が高く目がすずしげで髪は
サラサラヘアー
大きな歩幅で、黒いニットにジーンズ
紺色のスタンドコートをカッコ
よく着こなしてて・・・
ブラック珈琲と
今逃げ込んだ 小雀 をください。
チェックのシヨールとクルクル
巻いた巻き髪がピクッと振るえた。
観念してゴソゴソとカウンターの
下から出てきて、
「ん、ん、んーっ、オハーヨウ。」
彼は不機嫌な顔をしていて涼しげな
目を彼女に向けた。
脱走してしかられたトイ、プードル
のようスゴスゴ スゴスゴ
元の席に戻っていった。
「な、何でわかったの?」
くりくりっとした目が静かに上
を向いた。
彼は並んだ食いかけのケーキを顎
でさした。
「こんなにケーキ朝から食う女って
めったにいねーしな。」
「い、い、いーじゃない。
一個あげよっか?」
「遠慮します。」
「ん、ん、んーっおいC-」
開き直り、気を取り直した結菜は、
また美味しそうにバタバタしながら
食べ出した。
そんな彼女を椅子に深く腰かけ
長い足を組みゆっくりと珈琲を
堪能している彼の姿は彼女を大事
に思ってるようで
この店のスタッフ、雪菜は
別れた雪菜の彼氏大夢を想い出させた。
店のスタッフの雪菜は2人を眺めて
微笑ましい!可愛いカップルだと
目を細めた。