俺のまさかの溺愛狂想曲
一緒にこれますか?
と言った隊員のお尻を、気を失った
はずの光寿郎の指がっねる。
「は?」
光寿郎は、winkをして
小さな声で、
「このまま、お願いします。」
と、一言呟いた。
隊員は??な面持ちでいたが
そのまま救急車に載せて搬送した。
隊員は「病院がわかり次第連絡
しますので、電話番号を
お願いします。」
結菜に電話番号を聞いて
何かを悟った隊員さんは、
そそくさと救急車に乗り込み
「大丈夫そうですが、一応病院いきまし
ょっ か。」
そう言うと、けたたましく
サイレンをならし走って行った。
「もうすぐつきますよ。
血圧正常。
むくみなし、頭の血も止まり
まし た。」
(絆創膏でも大丈夫なんだな~)
↑隊員さん談
「大丈夫そうですね。後は
医師の診断にまかせて下さい。」
そんな事とは知らない結菜は、
震えながら椿に連絡した。
椿はすでに連絡が来ていたようで
慌てた様子もなかつた。
(そりゃあ光寿郎本人が電話して
いたので慌てるはずがなかった。)
結菜の方が心配だ
疲れてぐっすり眠った光寿郎は、
夜中目をさました。
しっかりと手を握る結菜が
泣きべそかいていた。
「結菜…どうしたんだよ。元カレの
みま…いか?」
わざと弱々しい声で尋ねる。
「違う…よ。大事な彼氏の,
お見舞いだよ。 」
「嫁にきてくれるのか?」
「うん。光寿郎は、離れたらだめ
って言ったよね。
離れないって決めた。」
ガバッ
「じゃあ帰ろー。今すぐ結菜が
欲しい。」
「だめだってば、駄目!」
お預けをくった
光寿郎は一晩中興奮して寝れ
なかった。
早く結菜と結ばれたかった。
30を迎えた «健康»?
な身体なのだから仕方がない。
普通の男なんだから。
手、握ってっし。
男としては、辛いんだな。
ナデナデ。
説明するとこうだ。
今日は、満月の夜だった。
ブログを含め知り合い、友人、
海外を問わず結菜の事を認めさせて、
結菜を外堀から埋めていく。
その方法を考えていたら白ネコが
横切った。
反射的にブレーキをかけたら
後の祭りだった。
結菜が慌てていたから、
恥ずかしくて動かなかった。
だって男のプライドってモノがある。
白いネコが、
《ばかだ ニヤー》
と、グリーンの目で伝えて来た。
「俺は安全運転
馬鹿じゃニヤーい!」
そうネコに伝えた。
多少頭打って、おかしかったん
だろうか?
ニャハニヤハニヤハ猫が笑い
喋ったんだ。
《お前はスケベニャ~カラ、
失敗スルンダニ ャ~。》
「そ、そのとおり。持って生まれた
性格だから仕方がニャ~イん
だよ。!」
《お前のジジイもスケベで手が
かかったが
お前も変わらないにゃ~。》
「お、オヤジはどうだったんだ?」
《お前の親父は椿ソックリで
真面目に嫁取りしたからにゃ~。
じゃあニャ~。》
「まて、まて、お前は何者だニャ~!」
《ニャハハハハし~らニャ~
イ》》»»»»
満月の夜に、白猫が横切ったら
意中の恋人と結婚出来ると聞いた事
がある。本当か?
俺の体は、
徐行してたからどうもなかった。
車は仕方ないが結菜を取り戻せた
ことは計算外だった。
飛んで火にいる夏の虫じゃないが
結菜の方から飛び込んできた。
その、例へも有りだ。
次の曰速攻退院した。以上ナシ
外来に来る患者さんより健康!
お医者さんのお墨付きをもらった。
そりゃそうだ、具合悪いから病院
に来るんだし、俺は具合悪く
ないからな‼
9月25日大安吉日。
大変です。
花婿様が花嫁様に付きっきりで
お支度がととのいません。
「エエッまた~、衣装合わせの
時もヒドかったわよね。」
「仕方ないわね。作戦
Bで行きましょう。」
髪をきちんとくくり、上下黒の
スーツをビシッと着こなした
プランナーさんは厳しい目を光ら
せ叫んだ。
「はい!!」
一致団結した一行は
「御新郎様のご友人様、至急花婿様
控え室まで御集まり下さいませ。
御新郎様のご友人様至急控え室まで、
お集まり下さいませ。」
暫くすると新郎が部屋から
ポイッノ⌒と飛ばされて
出てきた。
「御友人様、花婿様控え室にて
御歓談下さいませ。」
がチャリと鍵音がして友人達は
大笑いをした
お前馬鹿ダネ~
イヤイヤアホダロ~
この嫁ボケめ~!!
歴代の彼女団体が泣くぞ!
光寿郎よ。お前のクールさは
成りをひそめたのか?
ドコイッタ?
イヤイヤ幻滅レベルダぞ!!
マジ光寿郎かょ。
光寿郎が、締め出しくったのは笑え
る程見え見えだった。
光寿郎が恥ずかしそうに
「やっぱわかる?」
と頭を掻きながら、ちょっと恥ずか
しそうな顔をした。
友人達は、あきれながら説教開始!!
「もう、お前落ち着けよ。
家庭持つんだぞ。」
皆、話は祐輔と美香から聞いて
いたが、これほどベタボレとは
知らなかった。と呆れていた。
友人達のお陰で結菜は日本人形
のように白い肌に薄い頬紅、
白無垢の裾から覗く赤い返し
ビューティフル
WUO-
ブラボー
取り分け光寿郎は、紋付き袴で
凛々しく仕上がっていたが
wuo-woo-www
結菜を引っ張り入れ光寿郎は
叫んだ‼
「結婚式は中止だ。」
「えっ、何で??」
結菜はポカーン
「馬鹿やろう。結菜見たら見てみろ
あいつら牙むき出しだ。
見せたくない
結菜は俺のだからな!!」
やっぱりそうきたか。
プランナーさんは作戦Cを決行した。
すぐさま警備員を集結させて
ひきはがした。
花嫁様の着物を整えて
新郎様は先に神前に担ぎ込み、
見張りを付け待機させた。
(おまいら、手出ししたら分かってん
だろうなー。)
友人達は
「マジで光寿郎か?」
「クールな、奴はどこ行った?」
「幼稚園児じゃね。」
「嫌々バカだろ。」
「でも、梅の花 のように綺麗だ。
いやあ桃の花のようだ。
いやいや、ユリのようだ。」
独身男達は確かに危ない狼かも知れない。
類は類を呼ぶ‥
この一言に尽きる。
光寿郎は神主さんからタップリ
お説教を受けた。
ー生に一度の花嫁様
親御さんはこれを楽しみに生きて
来られた。云々etc…
叱られた小犬のように、
しょぼくれた光寿郎は仕方ない、
くんなりと諦めた。′
金屏風の前に座り?結菜の顔の前
には光寿郎がいる。
光寿郎の親族は顔を赤くして
凄く恥ずかしそうにしていた。
椿は扇子で顔を隠しパタパタと
扇いでいる。
着替えの途中義祖母の椿さんと、
お義母さんから
白い猫の作り物を頂いた。
西陣織のような綺麗な布で作られて
いて代々結婚式の日に新嫁に受け
継がれるそうだ。
お義母さんは光寿郎に良くにていて
日本美人だ。
白い肌に真っ黒な瞳とても、
50代には見えない。
「とても、大事な物だから大切に
してね。」
そう言われ白い日本人形のような手で
白い猫の作り物を受け取った。
それはまるで生きてるかのように
艶やかで柔らかく今にも飛び跳ね
そうな美しい白猫だった。
結菜は両手で受け取ると胸のセンス
と一緒に挟み込み猫と一緒に
金屏風の前に座った。
目の前の花婿にむかい、
「あ~あ、結菜もたいへんだにゃ~」
と言ったのは誰にも聞き取れ
なかった。
「ゆいなぁ♡きれーだなぁ
ゆいなぁ♡お人形みたいだぁー♡」
そんな甘い甘い光寿郎とは違い、
不機嫌な結菜の声が光寿郎の
耳に届く。
結菜が光寿郎に親友の大夢と雪菜が
喧嘩してるから
どうにかして…
みると雪菜の、恋人であるはずの
大夢は某社長の娘と雪菜をそっち
のけでイチャイチャしている。
結菜の顔が曇ってきている。
結菜と雪菜は双子のように、
仲良くなっていた。
雪菜は1人席につき寂しそうに
しているし・・・。
光寿郎が見ても腹立たしい。
結菜ほどではないが
雪菜もかなり目を引く美人だ、
回りの男性がほっておくわけが
ない。慣れないアプローチに困り
果てていた。
俺は結菜の妹、陽菜に雪菜の事を
メールで頼んでみた。
陽菜は髪を結い上げ、赤い牡丹の
花の可愛らしい振袖を着ていた。
振袖の腕を軽く降り光寿郎をホッと
させた。陽菜は雪菜の元へいき、
親族席へ移動させてくれていた。
結菜もホットして
「光寿郎だいすき♡。」
結菜の顔にも明るさが戻った。
結菜に心配かけやがって!!ムカムカ
した俺は大夢を懲らしめてやった。
「雪菜はお前を棄てた。」…と。
「自分の彼女をそっちのけに
するのは、いくら喧嘩してるから
と言ってもナイワ。
覚悟したがいい。
おまいらは、終わったな。
ジ,エンド だ!!」
大夢は真っ青になってたな。
「今更だが、あやまってこい!!
早く仲直りしろ!! 」
雪菜の心配がなくなり結菜も
安心したようにみえる。
俺は又結菜にベターって張り付い
ていた。めっちやカワユイ。
皆キモ!! ウワーッ、ヒクワー
とか散々言われたが、
本当に大好きなんだよ。
結菜が、大好きなんだ!!
愛しても愛を追加する俺は変態
なのかぁ~♡♡♡♡♡♡。