【短】1000年の誓い
「崇矢は…。私と2人きりになるといつもそんな顔をするけれど…私のが嫌いか…?」
「え?!そ、そんなことある訳ないじゃないですか!先パイが他の子達と一緒に居る事に嫉妬するくらい好きなのに!…って…あ…」
勢いに任せて告白してしまった…。
今までの俺なら、こんな格好悪いことした事なかったのに…。
先パイの前じゃ、全然抑えが聞かない…。
ぎゅーっと瞳を閉じて、拳を太もも辺りで作って力を込めると、先パイはふっと笑って俺の方を向いた。
「私も、好きだぞ?」
「え。嘘…」
「む。なんでここで嘘を吐く必要がある?」
「いやいやいやいや!!先パイ、俺ですよ?!」
「崇矢だからだろう?」
「…っ!」
あまりの事に言葉が詰まる。
こんな都合の良いことがあるんだろうか。
「つ、付き合って…もらえ、るんですか…?」
「勿論。私は構わない。崇矢が好きだからな」
「先パイ…」
先パイの瞳を見ると、そこには出逢った時と同じく俺の顔が映っていて、それが堪らなく嬉しかった。