【短】1000年の誓い
そして、先パイとの交際が始まっていく。
…はずなのに、なんだこの受難は。
『賀上くんと怜奈サマかぁ…まるで女王様と犬ね』
そんな言葉が耳に痛い。
俺の事悪く言う分には構わないけど、先パイのことそんな風にいうなんて…。
「崇矢、心配するな。私は気にしてないから」
と、先パイは言うけど、それでもなんかやるせない思いでいっぱいになる。
そこに付け入るようにして、何故か俺への告白数も、先パイへの告白数も増えていった。
だから、必然と2人の時間が減っていく。
自分で認めたわけではないけれど、そこそこ人気のあるらしかった俺は、学年問わずに告白を受けることが度々あったんだけど、俺が先パイを好きだと知ってから暫くはその数も減っていたのに、いざ付き合うようになってからは、先パイとの交際をやめて自分と付き合えと言ってくる女子が後を絶たなかった。