女の子にならせてよ
少しのぼせた体でお風呂から上がった。
少し遠くで麗央が帰ってきた音がした。
すごいなぁ〜、こんな遅くまで。
多分麗央のことだから、試合終わった後に自主練でもしてたんだろう。
努力ばかりして体を壊さないか、姉としては心配なんだけどね。
髪を乾かしてリビングに向かった。
ガチャリと開けたリビングには麗央がご飯を食べていた。
私をチラリと見た麗央は今日のことを聞いてきた。
「どうだった?新しいお父さんは」
考えながら言葉を選ぶ。
「優しい人だったよ。あ、でも私より一つ年上の息子さんがいた」
凌駕さんとはこれから一緒に住むんだから、男嫌いを乗り越えなきゃいけないな。