女の子にならせてよ
男嫌い故の葛藤
_ピピピピ、ピピピピ
「…んー、」
重たい瞼を持ち上げ、ぼんやりとした頭のままアラームを止めた。
私…昨日どうやって帰ったっけ?
だんだん冴えてきた頭で昨日の記憶を辿る。
…でもどうしても二次会の時、美織から受け取った飲み物をぐびぐび飲んでいってからが……思い出せない。
一部の記憶がなくなったのは初めての体験で、だんだん不安になってくる。
うーっ…とベッドで唸っているとガチャリと私の部屋のドアが開いた。
「あ、起きた?」
「お母さん…」
いつも通りな私の母が部屋に入ってきた。
「大丈夫?」
大丈夫…ってなにが?
…あ!もしかして、
「昨日私がどうやって帰ってきたか、知ってる!?」
慌てて聞いた私に目を丸くして驚いているお母さん。