女の子にならせてよ
多分、私と麗央が不安にならないように。
早く大人になってお母さんを楽させてあげたい。
麗央と言い合ってるお母さんを見てそう思った。
「ご飯冷めちゃうよ?」
喧嘩してる2人に言って笑う。
「だって麗央が反抗期なのよー!」
「は?反抗期じゃねーよ。母さんが更年期なんじゃねーの?」
「な、なんだって!?私まだ35歳だから!」
「もう35歳だろ?」
「麗ー央ー!!もう許さないからね、お母さん!」
子供っぽいお母さんと煽ってあしらう麗央。
そんないつもの光景に笑みがこぼれる。
「まぁまぁ、ご飯食べよ?」
いつも通り、私が仲裁に入って2人を席に着かせる。