女の子にならせてよ

なのに、はぁーっと長めにため息をついた湊は鈍感っとボソリ呟き、真剣な顔をしながら言った。





「俺が繋ぎたいから繋いでるだけだよ。」




…ダメだよ。



期待させるようなこと、言わないでよ湊…。





期待ってなんの期待をしてるの、私は…。






こんな私が、そんな期待なんかしても…意味ないんだから。




「……」


黙った私を覗き込んでくる湊から顔を背ける。





「こっち向いて?心愛」




赤くなってた顔がもっと熱くなった。



甘い声で心愛って呼ぶの…反則だよ。




そう言われると素直に従っちゃうじゃん。







「顔真っ赤」



そう言って嬉しそうに笑った湊を睨む。




顔真っ赤にさせたのは湊のせいなんだから!
< 80 / 126 >

この作品をシェア

pagetop