女の子にならせてよ
「どこ行くの?」
再び歩きだした、私と手を繋いだままの湊に聞く。
「んー、どこがいい?」
よくわかんないけど、気分転換しに行くんでしょ?
なら…んー、どこだろう。
気分転換できる場所なんて知らないからなぁ、私。
あったなら行ってるし…。
ぼんやりとお母さんを思い浮かべて、ため息をつきそうになった。
「…じゃあ公園にでも行く?」
すぐそこにあった公園を指差しながら湊が言う。
公園か…久しぶりだな。
頷いた私と湊は公園に足を向けた。
下手したら、子供の頃以来かもしれない。
まだ子供たちが遊んでて賑わってる公園に足を踏み入れた。