女の子にならせてよ

公園に入った私たちはベンチに腰掛けた。




流石に高校生にもなってブランコとかしてられないからね!


…少し久しぶりにブランコしたいなーなんて思っちゃったけど。





そんな私を見破るようにクスクス笑った隣の湊は促すようにブランコを指差した。


「ブランコする?」





え。なんでわかったの!?



「…湊がどうしてもって言うならやってあげます」



動揺を悟られないように、静かに湊を見つめる。






すると口元をふっと緩めて、


「素直じゃなねーな」



そう言って湊がブランコをしにベンチから腰を上げた。






素直じゃない…かぁ。



素直になれないくせに弱虫な私だから、いつも本当に伝えたいことが言えないんだろうな。





そう思いながら私もベンチから腰を上げ、ブランコに乗った。


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