女の子にならせてよ


それどころか、もっと湊のことが知りたいし……もっと湊に触れたいとも思ってしまった。




湊のことを考えると自分が自分じゃないみたいに感じる。



心の中の突っかかりが取れないまま、時間だけが過ぎていく。








お母さんにあとで話があるって言ったけど、それは麗央が帰ってきた時にってこと。




だからもうそろそろだな。



ベッドから立ち上がった私の耳にタイミングよく麗央の帰ってきた音が聞こえてきた。






深呼吸をして、階段を降りてリビングに向かった。






リビングに入ると、麗央とお母さんが私を待ってたとでも言うようにテーブルに座っていた。




それに何も言わず、席に着く。





私が口を開こうとした時、麗央が一番最初に口を開いた。




「再婚の話さ、俺は賛成でも反対でもないって言ったよな?」


お母さんをまっすぐ見て言う麗央に、口を噤んで黙って聞く。




コクリと頷くお母さんを見て麗央はさらに続けた。



「ねーちゃんがこの再婚に少しでも嫌だと思ったなら俺は反対。」




予想してなかった弟の言葉に目を丸くする。

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