女の子にならせてよ
「え!?…お母さん?」
ど、どうしたの!?
泣くとは思ってなかった私はびっくりして完全に涙が止まった。
「うぅ…っ、心愛ぁー…!あっ……とぉ!!」
泣き過ぎてなんて言ってるかわからない…。
困った私は、麗央を見た。
「ははっ、母さんはありがとうって言ってるよ。ねーちゃんに」
よく聞き取れたな、弟よ。
さっきの途切れ途切れの言葉で。
「私は…、もう幸せよ…っ?あなたたちがいて、毎日が幸せ」
そう泣きながら笑ったお母さんに胸が熱く熱く疼いた。
「お母さんはもっと幸せになれるよ。だから再婚してほしい」
笑いながら私は、再婚しても“いいよ”じゃなくて再婚して“ほしい”と言った。