あなたを忘れていいですか?
咲哉とは、高校の同級生だった。
二年生の時に同じクラスになり、仲良くなった。
お互いの親友が付き合い始め、私達もいい雰囲気になり咲哉が告白してくれた。
二年生の文化祭。
最終日の花火大会。
カップルでそれを見ると幸せになれる。
そのジンクスは、決められた場所があったわけだけど…屋上に繋がる階段の踊り場っていうね。
私達は踊り場を通り越して、屋上に二人っきり。
「紫乃が好きなんだけど。」
照れくさそうに頬っぺたをポリポリかく仕草がとっても可愛いくて。
「私も、好きです。」
そう答えた。
幸せだったあの頃。
やきもちも妬いたけど、愛されてる実感があった。