あなたを忘れていいですか?

「うるせぇな。
お前、自分が進路決まりそうだからって、俺の勉強の邪魔すんなよ。
今はお前にかまってる暇ないんだよ。」

どうして言ってくれなかったの?
あの子から聞きたくなかったよ。

と、詰め寄る私に咲哉は冷たく言ったんだ。

「もういい…
勉強頑張って。」

私はそう言って、咲哉に背を向けた。

はっきりした別れの言葉は言ってないし、言われていない。

でもそれから、咲哉からの連絡もないし私もしなかった。

それでも、受験が終わったら連絡くれるかな?って待ってたよ。

合格して喜ぶ姿を見て、私も嬉しかったよ。

咲哉の隣に、あの女の子が寄り添っているってわかっててもね。

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