先生が私に恋をした
「奏、俺は奏を離したくない」

「謙介さん、、、私だって離れたくないよ
でも、私がアメリカに行ってしまえば、きっと、謙介さんは私を不安にしないように、寂しい思いをさせない
ように、自分を犠牲にしてしまう。
謙介さんは、やさしいから何が何でも私を優先してしまう
そうなったら、私は単なるお荷物でしかない」

「お荷物なんて思わない。けど、奏がそこまで俺を
想って考えてくれたこと、すごく嬉しいし、余計に
離れたくなくなった」

「謙介さん?」

「奏、一年なんだ。」

「アメリカの期間?」

「うん。だから、奏、一年、俺が帰って来るまで
待っててくれる?」

「うん。一年でも二年でも待ってる」

「奏、、、ありがとう」

「うん。アメリカ行くまで、たくさん愛してね」

先生は頷くと、そのまま朝まで私を抱いた
寂しさを埋めるように。


先生がアメリカへ行く日まで、、、
私の中にたくさん先生を刻んでね、、、



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