先生が私に恋をした

「彩さんひどいなー、私だってたまには予定が」

「え？あるの？うそじゃん」

えぇ、まぁ、うそですよ、うそですけどね
そんな驚かなくても、、、
二人してキラキラした目で見つめる

「行きますよ、行きますって」
良かったー
そう言うとニコニコしながら病棟に入ってく香織ちゃん

私はあの告白をなかったことにしよう
聞かなかったことにしよう

そんなことを頭の中でグルグルと考えながら早々と仕事を終わらせ予定通り定時に上がった

だからと言って予定はありません
ただ真っ直ぐ帰るだけ

「ふーぅ、４月ももうすぐ終わるのに今日は寒い」
「もう帰るの？」
頭上から降ってきた声の主は、、、

「日野先生ー！」
「どうして？今日休みなのに」
車から降りたばかりの日野先生
急いで来たのか、髪がセットされてない
いつもはワックスでツンツンたててたりするのに
今は無造作な髪