先生が私に恋をした
一応、主役のかっしーにも乾杯するため
グラスを向けて微笑んでみせた

和やかな雰囲気のまま二次会も終わり
帰る人、三次会に行く人
それぞれ声を掛け合い、挨拶をしてお店を後にする
日野先生は明日仕事だからと先に帰った


さ、私も帰ろっと
タクシーを拾うため駅に向かって歩き始める
すると後ろから声をかけられる

「奏さーん、ちょっと待ってー」

振り向くと近藤先生とかっしー
それに検査技師の沢渡さん

お、意外な組み合わせですこと
沢渡さんは新人の技師さんで、近藤先生からいつも
指導してもらってる
ま、そこは想定内
意外なのはそこにかっしーがいること
近藤先生とかっしーが話してるとこあんまり見たこと
なかったから

「奏さん、帰るんですか?四人でもう一軒行きません?」

沢渡さんがそう言うと
近藤先生がいい店があるからと私の腕を掴んで
半ば強引に歩き出した




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