先生が私に恋をした
「俺スナック初めて来ましたよ
思ってたのとちょっと違ったけど」

かっしーがお店を見回しながら言った

「女の子いっぱいいて、一緒に飲んだり?」

私が想像するスナックと同じだと思って聞いた

「うん。そんな感じー」

と、なんか落ち着かない様子のかっしー

一時間位でお店を出た頃には日付けが変わっていた

「じゃあ、私帰りますね」
そう言うとみんなも頷いてタクシー乗り場に向かう
先に沢渡さんが乗り、次のタクシーに私が乗った

走り出してすぐに携帯が鳴る

ディスプレイに表示されたのは

ー柏木先生ーの文字
最初の頃には番号を交換してから初めてきた電話

運転手さんに行き先を告げてから電話に出る

「はい、原田です。今日はお疲れ様でした」
「奏さん、今から会いたい」

今まで会ってたのに意味わかんない発言

「今まで一緒にいたじゃん」
そう答えると

「二人で会いたい。ちゃんと話したい」


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