先生が私に恋をした
「○○さん、第1診察室までお入り下さい」
マイク越しに私がいつものように患者さんを呼ぶ

カルテを見ながら
「奏さんの声、よく通るしいい声だよね」
サラリと照れることを言う日野先生

「おはよーございます」

何も言い返す隙もなく患者さんが入ってくる
「どうですか?かわりないですか?」
先生が聞くと
「動悸はなくなったし、調子いいようです」

前回、動悸が頻繁に起こると言い、詳しい検査をして
異常はなく、無理な運動を日々していることが判明
先生がそれを減らして、休みながらするようにと
アドバイスをして、万が一に動悸を抑える薬も処方したんだ

「お大事にしてください」
診察が終わり、次の患者さんを呼ぼうとしたら
プルルプルル
内線の音が響いた
「はい、日野です」
すぐにメモに書き出す先生
救急かも、、、

何時に来ますか?年齢は?とか聞いてる
やっぱり救急だ

< 7 / 128 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop