先生が私に恋をした
「いや、なんもない」
ソファに腰掛けた先生が隣を指差して座るように促す

私はなんのためらいもなく言われた通りに
隣へ腰掛けた
重みでソファが沈む

「あれから考えてた」
「なにを、ですか?」
何となく諭しはついたけど、分からないふりをした

「奏さんが欲しいって言ったこと
困らせたなら関わらないでおこうと思った」

ただ頷いて、私は先生の顔を見ないように、ソファの前にあるついていないテレビをぼんやりと眺めていた

「でも、、、」

気付くと私は先生に抱き締められてた

「奏さん、、」

先生の吐息が耳元をかすめる
ヤバい、、、この展開は絶対にヤバい

離そうと先生の腕を掴んだ

「先生、あのっ、、っ」

私の声は途中で先生の唇に塞がれ、最後まで話すことを
許されなかった

柔らかい、、、力が抜けていくような甘いキス

って、ちがーう!
流されてどうするのよ私!
あー、ダメダメ、絶対にこんなのよくないー

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