先生が私に恋をした
「でもさー、迷うなら止めた方がいいと思うよ
プロポーズされて、本来なら嬉しいはずでしょ?
それをどっちにするか考えるってことはさ、この先
例え結婚したとしても、うまくはいかない気がするなー」


“プロポーズされたのに、寂しい顔してる”

日野先生の言葉が一瞬、私の脳裏をよぎった

「夕子、私、どんな顔してる?」
「どんなって、飲んでるから赤い」
「そうじゃなくて!プロポーズされて、どんな顔してる
か聞いてるの」

夕子の顔をガン見して、なんて言うかドキドキしながら
待った

「プロポーズされたって最初に言ったとき、、、」

うんうんと何度も頷く私

「嘘だと思った」

はい?なにそれ。
嘘だと思ったって、どういうこと?
????、だらけになった私の脳内を次に発した
言葉がかき消す

「無表情だし、声のトーンも全然高くないし、
はっきり言って、嬉しい顔はしてなかった。
まー、話を聞いて、なるほどねと納得したんだけどさ」

そう言って、トイレと席を離れた


やっぱり、夕子にもそう見えてたんだ

決めた!

明日、真治に連絡しよう

戻ってきた夕子に結論が出たと伝え、頑張れと背中を
押してもらった




< 92 / 128 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop